社会人になると、何かとお酒を飲む機会が増えて、昔はスマートな体型だった人が、いつしかお腹が出てしまうそんな悲しい現実がよくあります。
そんなお腹を見て、
「酒ばかり飲んでいるからビール腹になるんだよ」
という風に、「ビール腹」と言う表現を使っていますが、皆さんはビール腹の原因について正しく理解していますか?
実はビール腹はビールの飲みすぎによってなっているわけではありません。
そのため、ビール腹の原因がきちんと理解すれば、ビール腹を未然に防ぐ事が可能になりますし、すでにビール腹の方は、少しでもお腹を凹ましたり、これ以上お腹が膨らむのを防いでくれます。
この記事では、ビール腹の原因とビール腹に関する驚きの真実についてお話していきます。
ビール腹の本当の意味とは
一般的にビール腹は、「ビールの飲み過ぎによって出たお腹」という認識がとても強いです。
しかし、実際はポッコリと出たお腹が、昔にビールを製造するときに使われていた「ビールの樽」のように見えることからビール腹と呼ばれているだけです。
そのため、ビールを飲む飲まないは一切関係ないという事が言えます。
ビール腹の原因とは
ビール腹は、ビールを飲む飲まないは関係無い事は分かりましたが、それでも現実は、ビール好きの方にぽっこり腹の人が多いのも事実です。
お酒に含まれているアルコールは非常にカロリーが高く、アルコールそのものがカロリーであるため、アルコール度数が高ければ高い程、摂取カロリーは高くなります。
そのため、ビールよりも焼酎や日本酒、ワインの方がカロリーは高いです。
ちなみに、ビール1本(350mL)のカロリーは、ご飯茶碗1杯分とほぼ同じカロリーで約140kcalです。
しかし、ここまでの話ですと、お酒はカロリーが高い事しか述べていないので、
「結局、お酒を飲んでカロリーを多く摂取しているから、太ってビール腹になるんじゃないの?」
という疑問が出てくると思います。
実はビールを含むお酒のカロリーの大半を占めるアルコールは、肝臓によって速やかに分解されます。分解されたアルコールは、アセトアルデヒド、酢酸を経て尿と一緒に排出されます。
つまり、大量にカロリー摂取しても分解されるため、体内にカロリーとして蓄積されないため、直接肥満の原因になりようがないのです。
では、何が原因かと言いますと、多くはビールのあてである「おつまみ」が原因になります。
アルコールを飲むと、胃液が多く分泌され、胃の動きが活発になります。胃の動きが活発になると食欲が増すので、食べ過ぎへとつながってしまいます。
また、アルコールを摂取することにより、満腹感を得るための「満腹中枢」の働きが鈍感になるため、素面の状態と比べてついつい食べ過ぎてしまう傾向になります。
ビールに限定しますと、ビール中のホップ由来の苦味成分であるイソフムロンという成分が食欲増進効果があるため、ビール好きな人は他のお酒を飲む人に比べて余計におつまみを食べる傾向があるそうです。
つまり、「お酒のカロリーは肥満にはつながらないが、お酒は食欲増進効果が抜群にあるため、おつまみによる肥満が圧倒的多い」という結論に達します。
ビール腹は男性にしかならないという事実
ビール腹に関して、女性でビール腹という人はまず出会ったことがありません。
確かに、女性もビールを飲みすぎて、少しお腹が出てしまう事はあるでしょうが、あくまでもお酒によるおつまみの食べ過ぎによるもので、少し太ったというだけです。
ビール腹は男性特有の症状であり、女性は体の構造上ビール腹になる事はありません。
なぜなら、男性と女性とでは脂肪のつき方が全く異なるからです。
人は、体温をある程度一定に保っていないと生きていけないため、体温を維持するためには当然エネルギーが必要になります。
人間の体の中で一番体温を守らなくてはいけないのは内蔵であるため、逆に言えば内蔵は一番脂肪がつきやすくなります。
女性の場合は、子供を産めるという男性と最も大きな違いがあります。そのため、女性は、常に胎内の体温を一定にしようとするために、内蔵だけでなく、皮下脂肪がつきやすという事になります。
つまり、男性は内蔵脂肪、女性は皮下脂肪がつきやすいという事になり、男性はお腹周りに脂肪がたまり、女子は体全体に脂肪がたまっていきます。
このため、お腹だけがぽっこり出ているビール腹は、男性だけの症状という事が分かります。