おしっこをしている時に、排泄された尿からいつもと違う臭いがした経験は一度はあるのでは無いでしょうか?
正常な尿は、約95~98%が水分であり、残りは、タンパク質の代謝で生じたアンモニアをはじめとした尿素、その他、微量のナトリウムやマグネシウム、リン酸や有機酸類、塩類で構成されています。
正常な尿は汗とほぼ同じ成分です。汗そのものは独特の臭いが生じます。
そのため、正常な尿は多少の臭いが生じるため、多少であればそこまで過敏になる必要はないかと思います。
別の言い方をすれば、尿から強烈な臭いが生じた場合は、必ず原因があるという事になります。
臭いの原因は大きく分けて二つあり、食べ物由来と病気によるものによるものです。
食べ物由来によるものであれば、そこまで問題ありませんが、病気によるものでしたら、すぐに病院に行かなければいけないので、尿が臭いを発生する原因について知っておく事は重要だと思います。
この記事では、尿の臭いが気になる方に、尿が臭う原因について食べ物由来と病気による場合についてそれぞれお話していき、食べ物由来が原因でなく強烈な臭いがする場合は、すぐに病院にいって適切な治療が必要かと思います。
食べ物由来の臭いの場合
玉ねぎとかニンニクなどの臭いきつい食べ物を多く食べますと、食べ物の成分によって独特の臭いの強い尿が出ます。
また、お酒を多く飲んだ後の尿も強い悪臭がします。お酒を飲むことで、肝臓に負担がかかるため、必要以上に飲みすぎますと、肝臓から「ケトン体」が生産される事で、ケトン臭をした尿が排出されるため臭くなります。
ケトン臭は、果物が腐ったような甘酸っぱい臭いに近い臭いです。
また、お酒を飲むと、体内の水分が失われて尿が濃縮されるため、食べ物由来による臭いが強調されやすくなります。
こうした飲食物由来の尿の臭いは全く心配する必要はありません。
しかし、尿に飲食物由来の強い臭いが出ている時は、汗にもその臭いが含まれるため、公衆トイレで体臭として振り撒いているといっても過言でもありません。
食べ物由来による場合は、病気的な可能性はほとんどありませんが、臭いは出来るだけ抑える事に越した事はありませんので、食べ物と同時に水分をしっかりとりましょう。
もちろん、運動中も水分を失いやすいため、運動後すぐにトイレにいくと、臭いがきつくなる傾向があります。運動後も素早く水分をとりましょう。
これらを習慣化するだけでも尿の臭いを抑える事が出来ます。
病気による場合
病気による場合を疑う場合、強烈な臭いが発生した時に尿の色を見る事で、簡易的に判断する事が出来ます。
尿の色を見るだけでも、ある程度の体の調子を見るバロメーターになるからです。
尿の臭いで病気を判断するときは、尿路に関連している、腎臓、尿管、膀胱、尿道の病気を疑ってください。
そして臭いで判断する時に一番気をつけたいのが、甘酸っぱい臭いがした時です。甘酸っぱい臭いは、糖尿病が悪化してブドウ糖をエネルギーとして使えなくなった時に、補うために脂肪やたんぱく質からエネルギーを取り出す時に生まれるケトン体の臭いであるからです。
ここで注意したいのが、ダイエット中もケトン臭の臭いが発生することがあります。ダイエットの場合は、食事制限をするため、摂取するエネルギー量が少なくなり、不足分を脂肪やたんぱく質からエネルギーを取り出すからです。
そのため、特に無理なダイエットもしていないのに甘酸っぱい臭いの尿が出た時は、大至急糖尿病の検査を受けるようにしてください。
また、膿のような臭いがしたら性感染症である可能性もありますので、検査をする事をお勧めします。