冬の寒い状況下では、誰もが体がブルブルと震わせて寒気を感じます。
そのため、外で仕事される方やベランダで洗濯物を干したりするときは、ただでさえ寒いのにブルブル震えて作業が思うように進まないため、どうしても作業効率が落ちてしまいます。
寒いのもそうですが、体をブルブル震える現象は、周りから見てもお世辞に格好良いとは言えず、むしろ情けない、弱々しいなどマイナスイメージを植えつけられる事もあります。
そのため、体がブルブル震えないような方法があれば良いと思う方もいると思います。
しかし、寒い状況で体がブルブル震えるのにはきちんとした理由があり、むしろ震えないと最悪の場合、命を落とす事があるため、人間の生理現象として無くてはならないのです。
この記事では、寒いと体が震える理由についてお話していきます。
体が震えるのは効率良く体温を上げようとするため
いきなり結論をいってしまいましたが、体が震える最大の理由は、冷え切って体温が下がった身体を温めて体温を上げるからです。
人間の体温は36℃~37℃くらい(一般的に平熱)であるが、体温が高すぎると皮膚や汗から蒸発して発散され、低すぎると筋肉や内蔵の動きによって熱を生み出します。
人間は恒温動物であるため、周りの気温に関係無く、平熱の温度を保つ事で正常な機能が働きますが、何らかの原因で体温が平熱の範囲を超えますと、最悪の場合は死亡する事もありえます。
このように、人間の身体は様々な作用によって大切な体温を維持しています。
体が震える現象が一番効率よく熱を生み出すため、体温が非常に下がりきっている状態では自然とブルブルと体が震えるようになっています。
人間は体温が低い状態が一番危険
人間は体温が低すぎる場合と高すぎる場合、体温が低すぎる方が危険です。
インフルエンザにかかって高熱を出した時と雪山で遭難して体温が急激に下がった場合、死亡するケースが多いのはどちらかを考えれば分かると思います。
つまり、人間は体温が低くなることは非常に危険であるため、体がブルブル震える事は、命の危険を教えてくれるサインであると言えます。
暖かい環境で寒いと感じて体が震えるのは風邪の可能性が高い
暖かい環境でも寒いと感じて体が震える経験はあると思います。この時は風邪を含めて病気にかかっている可能性が高いと思って間違いありません。
暖かい環境で寒気を感じる場合は、体温は上がっています。
しかし、暖かい環境で寒気を感じる?体温は上がる?
と矛盾した言葉が並んでいますが、この理由は白血球の働きが大きく影響してきます。
風邪をひいた時は、体内にウィルスや細菌が侵入しますが、免疫システムにより白血球の働きで外的に対して攻撃をしますが、白血球が働いている時に発熱物質を出して、脳のセンサーが察知して体温が上昇します。
そのため、どれだけ体温が高くても低くても、脳が熱を感じない限り、寒気や暑さ感じる事は出来ません。
一般的には、風邪をひいて体温が上がるのは、ウィルスや細菌を倒している最中の事をさします。
脳のセンサーが察知するときに、白血球から出している発熱物質は、体温を上昇させるように働きかける一方で、脳のセンサーを書き換えて体が寒いと認識させてしまう作用もあります。
簡単に言いますと、発熱物質を受け取りますと、脳のセンサーは実際の体温よりも高めに察知してしまいます。
そのため、実際の体温と脳が感じる温度が違うため、寒さを感じてしまいます。
この脳の作用は、わざと寒く感じさせることで、身体をより温かくさせて外敵を排除しやすくするための頭脳プレーと言えます。