こたつにずっと入っていると、眠くなってこたつで寝てしまう人は多いと思います。
その時に、
「こたつで寝てないで布団で寝ないと風邪ひくでしょう!」
と怒られた経験も、多くの方に共感していただけると思います。
そもそも、なぜこたつで寝ると眠くなるのでしょうか?その理由が知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
こたつで眠くなる理由が分かった所で、なぜこたつで寝ると風邪を引くと言われているのでしょうか?
見た目は布団でもこたつでもあまり変わらないと思いますし、むしろこたつの方が布団に比べて中が暖かいので、風邪を引かないと考える人もいます。
果たして、こたつで寝ると本当に風邪を引きやすくなるのでしょうか?
また、こたつで寝るのと布団で寝るとで体に何か違う影響が出るのでしょうか?
この記事では、そんな2つの疑問を中心にお話していきたいと思います。
こたつに入る時の体勢とは
こたつは中が暖かいため、横になる時、首より下すべてこたつの中に入れると暑すぎるため、ほとんどの方は上半身のほとんどは外に出ている状態になります。
仮に横にならなくても、基本的に上半身がすべてこたつ布団に覆われてい状態はほとんどありません。
この状態が、風邪を引くか引かないかを左右する上で非常に重要なポイントになります。
こたつに入って寝ると体に与える影響とは
こたつに入って寝る事で体に与える影響は大きく分けて3つあります。
体温調節が出来なくなる
人は恒温動物であり、外気の温度に関係無く平熱(約36℃前後)に保つように、体温調節機能が働いています。
つまり、外気が冷え込んでいたら体温を上げるように、外気が暑すぎたら体温をさげるようにと脳が指令を出して体温を平熱前後に調節しています。
しかし、先ほどのこたつで寝る時は、大半は上半身が外に出て下半身がこたつ布団の中に入っているため、上半身と下半身で温度差が生じます。
日常生活で、上半身と下半身の温度差が生じる場面はほとんどないため、体はパニックになってしまいます。
そのため、平熱を保ちたいのに体温を上げていいのか下げていいのか分からず、適切な温度調節が出来なくなり、免疫力も落ちてしまいます。
休息が取れず疲れがたまる
基本的に体温が高い時は体の内部の活動が活発であるため、休息を取る時は体温を下げる必要があります。
そのため、通常、人は寝ると副交感神経が働くため、体温を下げて休息に入ります。
つまり、休息を取るためには先程もお話しましたが、体温調節機能が正常に働かないときちんと休息を取る事が出来なくなってしまいます。
こたつで寝るときと布団で寝るときの最大の違いは、こたつはずっと電源がついている限りずっと下半身が暖かいため、体温を下げる事が出来ません。
体は一生懸命体温を下げようと働くのですが、全く体温が下がらないため、この地点で無駄な体力を使ってしまいます。
そのため、苦肉の策として体温を下げるために汗を出して下げようとします。しかし、汗を出してもこたつで寝ている限り体温を下げる事が出来ないため、大量の汗をかくだけで終わってしまいます。
しかも、大量の汗をかく事で、体についた汗は、蒸発させるために体内の熱を奪う(気化)ため、最終的に体が冷えて風邪をひきやすくなります。
体温を下げるために汗をかいたのに、汗によって体が冷えて風邪を引くというのは一見矛盾しているように見えますが、正常の機能が全く働いていないため、免疫力が落ちるからです。
脱水症状になる
風邪を引きやすくなる以前の問題になりますが、こたつで寝ると大量の汗をかくため脱水症状を引き起こしやすくなります。
脱水症状を引き起こすと、喉や鼻の粘膜が乾燥するため、ウィルスを取り込みやすくなり、風邪を引きやすくなります。
最悪の場合、血管が詰まりやすくなるため脳梗塞や心筋梗塞になる場合もあります。
布団で寝ると体に与える影響とは
こたつで寝る事のデメリットを考えますと、布団で寝る方が良いのは明らかです。
しかし、布団で寝る場合も気をつけなければ、同じように風邪をひいてしまいます。
例えば電気布団の場合、布団の中がこたつと同じような状況になります。
温度が高く設定しすぎると、いくら上半身と下半身がしっかり布団に覆われていても、汗をかきすぎてしまい、風邪を引くことも考えられます。
また、冬は重ねぶとんして寝ると思いますが、私がとある布団販売の営業さん(その後実際に購入しました)に聞いた話ですが、部屋にたまるホコリの半分以上は布団による影響によるものです。
そのため、日頃から布団のお手入れをきちんとしないと、重ねる事で大量のホコリが舞うため、ホコリを吸って喉が痛くなったり、体調を悪くなってしまいます。(勿論、こたつで寝る場合も同様の事が言えますが)
こたつで寝るよりは圧倒的に風邪を引く可能性は低いですが、大量の汗、乾燥によるウィルスやホコリの影響などを考える必要があると思います。
まとめ
こたつで寝ると、体温調節機能停止、汗をかく、脱水症状などの影響で風邪を引きやすくなります。
布団で寝るのが一番ですが、電気布団は布団の中がこたつと似たような状況を作り出すため、設定温度に気をつける必要があります。
また、布団の場合、重ね布団をするためホコリが舞いやすく、部屋を暖房をかけたりストーブをつけたままにすると乾燥しやすくなるので、布団の手入れをきちんとしたり、部屋の乾燥を出来るだけ防ぐなどをしないと、こたつで寝るのと同じくらいの確率で風邪を引いてしまいますので、注意してください。