甘酒と言えば、お正月や雛祭りの時に飲むイメージが強いですが、甘酒には「飲む点滴」と言われるくらい栄養が満点で、主に風邪、美肌、認知症にも効果があるとされています。
しかし、普段から甘酒を飲んでいる人はお世辞にも多いとは言えませんし、甘酒の独特の匂いや味が苦手と言う人も多く、私もどちらかというと得意ではありません。
近年は、テレビや雑誌などで甘酒のパワーを紹介されてから健康や美容を意識した女性を中心に飲む人は増えていますが、まだまだ少数派な気がします。
この記事では、甘酒の効能だけでなく、甘酒が苦手な人でも出来るだけ飲みやすい方法を紹介する事で、お正月や雛祭り以外でも甘酒を飲む習慣をつけて、健康を手に入れるきっかけになれたらと思います。
甘酒の種類ときちんと知っておくべき理由
甘酒は「酒」という漢字がついているため、雛祭りの時に子供に飲ませて大丈夫かと思う人もいますが、甘酒には以下の2種類の製法があります。
・米麹を発酵して作る方法・・・ノンアルコールで子供に飲ませる事が出来る発酵飲料で自然由来の甘さ
・酒粕を溶かして大量の砂糖を加える方法・・・酒粕を使っているためアルコールであるため、甘いお酒
甘酒であるため、勿論味は甘いですが、酒粕の場合は砂糖を加えているため人工的な甘さである一方、米麹は、麹に含まれるアミラーゼ(デンプン分解酵素)が米のデンプンを分解してブドウ糖になるため、自然由来の甘さとなります。
酒粕を使う場合は、大量の砂糖を加えるだけで簡単に製造出来るため、一般的な甘酒は酒粕を使用したものが多いです。
一方、米麹を使う場合は、米麹を発酵させるため作るのに手間がかかり、市場の流通は酒粕に比べて少なくなりますが、米麹の栄養価が抜群であるため、甘酒による効能を得る場合は、出来るだけ米麹を用いた甘酒を飲むようにしましょう。
甘酒の製法と種類について知らないと、甘酒によって得られる効能が半減したり、お正月や雛祭りに子供に間違えてお酒を飲ませる事になるため、この内容実は重要です。
甘酒によって得られる効能とは
甘酒は「飲む点滴」という名称がつけられるほど栄養価が高く、様々な効能を多く受ける事が出来ます。主な甘酒の効能を以下にまとめました。
美容効果、頭皮状態の維持
甘酒にはコウジ酸という美肌成分を多く含まれており、肌関係に強く作用します。
コウジ酸の主な作用と効能についてまとめると
・抗酸化作用・・・活性酸素から守り、肌の老化を防ぐ
・メラニン抑制・・・シミやそばかす、くすみを防ぐ
・頭皮の細胞活性化・・美しい髪、抜け毛防止
病中、夏バテ、疲労時におけるエネルギー源
米麹を発酵させる事で出来るブドウ糖は、病気や夏バテ、疲労時など体力や食欲がない状態で体がばてている時に摂取する事で、エネルギー源を手に入れられるため、体の回復が早くなります。
ブドウ糖は私もマラソン時によく摂取するのですが、体で吸収されるのが早いため、速攻性があります。
しかも、甘酒には消化吸収を助ける消化酵素とエネルギーを効率よく転換するビタミンB郡も多く含まれているため、効率的にブドウ糖の吸収を助けてくれます。
万が一、病中、夏バテ、疲労時などの食欲不振になると、栄養が偏る可能性が高く、肌の代謝も悪くなるため、肌荒れやシミ、シワの原因となります。それでも、甘酒を飲むことで、コウジ酸を取り入れる事が出来るため、シミやシワ対策はきちんと行う事が出来ます。
冷え予防と改善
ブドウ糖は身体のエネルギー源となる以外にも、体温を保ってくれる働きがあります。 さらに甘酒に含まれるアミノ酸によって末梢血管を広げてくれるため、甘酒を飲むことで身体の冷えを防ぎ、血行改善に役立つと言われます。
オリゴ糖、食物繊維で腸内環境を整える
オリゴ糖はビフィズス菌のエサとなるため、ビフィズス菌が増えると自然に腸内環境が良くなります。
腸内の環境が整い、甘酒から食物繊維をとる事で、便秘の改善にもつながりますし、免疫細胞が集中する腸がキレイになることで、おのずと免疫力も上がります。
そして、腸内環境が良くなることで肌にも良い影響を与えます。
さらに、脳への指令の7割は腸から指令が出ているという研究発表もされているため、腸の働きを良くする事で、脳の調子を整えて認知症予防にも役立つと言われています。
睡眠の質を向上
酒粕を使って作られた甘酒の場合に限りますが、清酒酵母というものが睡眠の質を上げる物質と言われています。
清酒酵母は、睡眠の質をあげてくれるアデノシンという物質を含んでいるため、清酒酵母によって睡眠の質が上がる事になります。寝る1~2時間前に飲むとより効果が発揮出来ます。
甘酒にはたくさんの栄養素と効能がありますが、ひとつの栄養素がひとつの効能を果たしているのではなく、美肌、細胞、胃腸などがそれぞれ繋がって効果を発揮している事が分かります。
甘酒が苦手な人でも甘酒習慣を続ける工夫とは
甘酒は発酵飲料であるため、独特の香りとさらに酒粕から作った場合はアルコールの少しくどさが増して、苦手だと感じている人は多いと思います。。
私は米麹と酒粕の2種類飲んだ事ありますが、米麹から作った甘酒の方が、アルコールがない分多少飲みやすいです。
しかし、大半の甘酒は酒粕から作ったものが多く流通しているため、どうしても甘酒を毛嫌いしている人は多いです。
そのため、米麹から作った甘酒を飲むか、自分で米麹から甘酒を作ってみる方法と、色々調べますと、バナナや豆乳を混ぜて飲む方法や、ホットケーキなどの生地と一緒に混ぜて料理として食べる方法もあるそうです。
私はホットケーキが好きなので、実際にやってみましたが、特に違和感なく食べられました。
最後に
甘酒は、好き嫌いがはっきりする飲み物であるため、無理して飲む必要はないですが、「飲む点滴」といわれるぐらい栄養価は抜群であるため、甘酒が苦手でない方は、お正月や雛祭り以外でも定期的に飲んでみてはいかがでしょうか。